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2021年4月5日08:00 [未来創り]
おはようございます。
本日も数字の活用という領域から切り込んでいきます。
本日のテーマは
「生産性を見定める」です。
コロナ禍、国が金融、経済に今まで以上に強く
立ち直ってほしいという想いを込め、
さまざまな助成や給付金、そして融資の支援を実施
しております。
令和3年度も一時支援金などの給付金
や事業再構築・他業態への転換支援などの施策を
中小企業向けに打ち出しております(財政難の問題
はありそうですが)。
それらの施策の中には政府からのメッセージが
込められています。
それは、
私たち中小企業に対しては、中期的に利益を出して
企業存続ができるような収益体質を今から
積極的に作ってほしいというモノです。
政府の打ち出している施策として
事業再構築、事業転換・承継、ICT投資支援、
新事業支援、付加価値向上につながる設備投資、
人材確保・育成などが正にそのことを裏付けています。
私たち中小企業は今、本当に苦しい状況ですが、
企業が生き残るためには利益が必要不可欠です。
それも事業も続けていくための
人材や設備などのコストや今までの借金の返済も
賄える利益を上げていかないと存続できません。
企業経営者の誰もが
今まで以上にシビアな企業環境の認識をもって
経営に当たり数年先の未来のために今できることを
やりきる責任を果たしていきましょう。
さて、今回のテーマは「生産性を見定める」です。
お客様から現事業で利益を出すのは難しい
というご相談を受けることがしばしばあります。
その際に利益を出すための気づきとして
改善のための生産性の視点をお伝えすることが
あります。
生産性と言っても単に作業の能率を上げるとか、
設備投資をして商品の生産スピードを高める
ということではありません。
生産性には
アウトプットとインプットの「つながり」
があります。
作業の能率を上げてもアウトプットの改善に
つながらない作業はムダになります。
また、設備投資をして生産スピードを上げても
販売できない商品をつくっていては在庫の山を
築くだけで利益になりません。
生産性はアウトプットの目標を据え、
より少ないインプットでできないかという視点
が必要です。
そこには
お客様への役立ち(付加価値の創造)の向上を
中心に考えることを忘れてはいけません。
インプットを減らしてアウトプットが
それ以上に減っては利益は出ないからです。
生産性を見定める時に大事なことは数字測定です。
まずは自社の数字から計算してみましょう。
生産性
=アウトプット÷インプット
=粗利益÷固定費
が企業全体の指標の基本となります。
粗利益ー固定費=利益ですから、
粗利益を高め、固定費を下げることが利益を増やす
ことだとすぐに理解できると思います。
いろいろな指標がありますが、
それぞれの企業に合った生産性の指標を用いると
良いでしょう。
自社が労働集約的な企業なら
(労働生産性)
粗利益÷人件費を計算すれば良いですし、
設備投資が大きいなら
(設備投資効率)
粗利益÷設備投資をみればよいでしょう。
その指標は絶対的な数値として捉えるのではなく
できれば月単位で右肩上がりがどうかの「傾向」を
見ていくべきだと考えています。
なぜなら現場で改善策を企画・実施してみて
現場の方が結果を目で見えるようにするコトが
大事で、現場の方が改善を毎月実感するからこそ
さらに改善策を自主的・積極的に考えるからです。
現場で改善策を実施した結果の判断は、
指標が上がる場合は継続。
上がってこない場合はさらなる改善をして様子を見る。
何度も改善してもだめならやめる勇気も必要となります。
特に生産性を見定めることで
私たちが重視した方が良いと感じるのは
「時間」コストです。
粗利益÷時間コスト(人)です。
得意先一社当りの粗利益と
そこにかけている時間をみることで
時間の掛け方を考えるキッカケになります。
また工事なら
一現場の粗利益に対しどのくらいの時間をかけているか
運送なら
得意先別車両一台当りの粗利益に対しての時間コスト
を計算してみるのも良いでしょう。
その他事業部門別なども良いでしょう。
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より細分化し、把握できる
一単位別の粗利益に対しての時間を見てみると
より行動改善のヒントが出てきます。
(簡単に集計できるようにする)
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そこに
現事業の採算を上げる方策(宝の山)があります。
まずはできることから
足もとを一つでも二つでも改善できることを見つけ
お客様の付加価値(役立ち)に対し
より多くの時間を投資し生産性を高めましょう。
本日はここまでです。
ありがとうございました。
中小企業の経営ガイド
久米 章仁
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セミナー費用、講習会参加費用等をいいます。
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