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第3回:経営者にとって一番大事なお金の表は?

2024年8月5日09:00 [お知らせ]

第3回:経営者にとって一番大事なお金の表は?

 

 

〈貸借対照表はなぜ嫌われるのか>

「貸借対照表」と聞くと、
どこかへ行ってしまいたくなる経営者の方、
お気持ちすごく分かります。

「損益計算書」は売上とか利益とかが載っていて
経営者の方が普段考えていることが書いてあるので、
馴染みがあるかと思います。

しかし、「貸借対照表」は、資産・負債・資本???
売掛金、貸付金、買掛金、未払金・・・
だんだん眠たくなってきますよね。

「専門用語」のデパートみたいな表なんです 笑

 

 

 

〈専門用語の表を専門用語で話すと・・・>

 税理士先生に関わっていれば年に最低でも1回は
面談する機会があると思います。

その中で、こう説明されるわけです。

(税理士先生)
「社長、今年は利益が出ていて良かったですね。
 売上も急に拡大しましたね。
 しかし、お金は売掛金が増えて、在庫も増えているので
 大きく減っています。
 来期も頑張ってくださいね。」

(経営者の内心)
(頑張れと言われても、
 お金が減っていて困っているんだけど・・・。
 なんで利益が出ているのに、
 その分のお金は残っていないのか
 専門用語で説明されても意味が分からない。)

(経営者の返事)
「で、結局どうしたらいいの?」

(税理士先生)
「・・・。」

よく色々な税理士先生の話、経営者の方の話を聞くのですが、
割とこういう会話になることが多いと聞いています。

過去の説明は専門用語で話をされて、
未来については特に説明してくれない。

 

 

〈損益計算書は野球やサッカー、貸借対照表はボクシング>

一番知りたいお金のことなのに、
よく分からないんじゃ拍子抜けしますよね。

私がスポーツが好きで常々思っているのが、
損益計算書は野球やサッカー、
貸借対照表はボクシングと似ているなと思っています。

なぜか。

例えば、野球やサッカー

野球は9回まで
サッカーは45分×2回(前半・後半)
基本的に最後までします。
途中に買っていようが負けていようが
必ず最後までチャンスはあります。
(※野球は雨などで途中で勝敗が決まることはあります。)

しかしボクシングの場合はどうでしょう。
8ラウンド(3分間戦って、インターバル1分)戦って勝敗をつける場合
最後まで戦うことももちろんあるとおものですが、
開始30秒で勝敗が決することもありますよね。

会社で言い換えると、
会社は損益がいくらマイナスになろうが、倒産はしません。
極論、9期連続マイナスであっても
10期目に大きくプラスでトータルでプラスであれば
良かったりします。

しかし、お金はそうはいきません。
1期目でも2期目でもお金がなくなったら即、倒産です。

そんな大事なお金のことが載っているのが
貸借対照表という表です。

これが読めないと、会社がピンチになる可能性があります。
 

 

〈貸借対照表を見れるようになると良いこと3選>

この難攻不落の表ですが、
見れるようになると良いことがたくさんあります。

それは、

①お金の動きと関連付けて経営を見ることができる

 損益計算書では見えないお金の動きが見えるので、
 経営課題を多角的に検討できる。

②新たな投資計画を立てる際の目安を持てる

 投資計画を立てた場合、損益がどう動いて、
 お金がどう動くかの試算ができるので目安を持ちやすい。

③無理な投資や意思決定をしなくなる

 なんとなく利益が出ているからと投資すると
 後々、お金の面で苦労することがあります。
 貸借対照表を見ることでリスクヘッジができ、
 無茶な投資の意思決定を排除できる可能性がある。

他にもメリットが多数あります。

 

 

〈結論、貸借対照表は中小企業経営者にとって必須です。>

長々と話してきましたが、
結論、貸借対照表は中小企業が生き残るのにマストな表です。

この表を見ずに経営するということは
大海原にコンパスも持たずに航海することと同じです。

また、飛行機のコックピットで目隠しして操縦するのにも
似ているかもしれません。

せっかく高いお金を払ってできる決算書ですので、
うまく活用して、経営に活かしたいものです。

弊社では、1年後の貸借対照表を作るなど
社長が知りたい「この先どうしたらいいの?」のヒントを
社長と一緒に考える《クオリティタイム》を提供します。
一度、立ち止まって自社の未来について考えませんか?

本日は、以上です。
長々と書きましたが、早いもので2024年も半分が経過しました。
残り半分、駆け抜けていきたいですね。

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