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経理の乱れは、経営の乱れ

2024年9月2日09:00 [お知らせ,会計税務,未来創り]

いつもお世話になりありがとうございます。

 

さて、早速ですが、今回のテーマは
「経理の乱れは、経営の乱れ」です。

 

今回のテーマは松下幸之助翁の言葉で
経営の原理原則の一つだと考えています。

 

 

今回は、経理と経営の関係づけ、経理の大切さに
誠心誠意向き合いながら整理整頓していきます。

 

 

今回のテーマは次の3行に集約されています(松下幸之助翁の言葉)。
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経理は経営管理の略(※)

経理は経営方針を体して経営の実態を的確に把握して報告すること

経理は経営の羅針盤という位置づけ、経理の乱れは経営の乱れになる
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(※)「略」とは「ほぼ、大事なところを残し他を省く」「簡単にする」という意味。

 

まずは、そもそも経理とは何かから整理したいと思います。

 

 

一言で表すと、企業のお金を管理する業務です。
資産負債の管理(請求・決済)のほか、決算申告業務、税務や会計が
主な業務範囲です。

 

 

勘違いしやすいは、経理は単なる事務作業ではないということです。

 

 

数字を説明したり、業務の流れや各業務担当からの説明を受け
理解して数字や文章に集約、という連携するコミュニケーション能力
やまとめる力も要求される重要な仕事です。
パソコンやネットも今の時代マストです。

 

 

そして、社長へ経営数字をわかりやすく役立つように
説明できる知識やスキルも必要となります。

 

 

経理部門は企業に欠かせない感謝される仕事をしています。

 

 

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つまり、「経理は経営管理の略である」とは
経理が日次、週次、月次、四半期、決算などの期間に区切り
企業業績を決算書・月次決算へ集約・結晶化することです
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具体的な業務としては
入出金の記録とその取引がなぜされたかを示す書類やデータを突合せ
さらに、比較でき見やすいように、正しく、かつ速く集約していくことです。

 

 

そして、経理は企業内で活動しているすべての業務から
生じる取引を集約して企業業績を出すわけですから
各業務との連携がきちんと取れている必要があります。

 

 

これらがスムーズにかつ正しくできなかったら
経営者へ間違った報告をすることになります。

 

 

そうなると
経営者は間違った現状から間違った手を打つことになります。
経営は乱れます。

 

 

ですが、現状を正しくまとめるには
経理以外の業務活動すべてとの協力体制が必要です。

 

 

経理は経理以外の業務活動から現状のデータを入手し
それに基づき突合せをしてから入出金の決済します。
そのため、各業務部門と経理はそれぞれが常に車の片輪を担います。

 

 

当然、経理か他の業務活動の片輪が故障すると
正しい業績ができないのは言わずもがなです。

 

 

ですから、経理の乱れは経営の乱れ、となります。

 

 

さらに理解を深めるために
企業の業務と経理との具体的な関係を例示しておきます。

 

 

◉設計(見積)で数字データがないと
 どのくらいの利益が出るのか分からない

 

 

◉製造(仕入・加工・製品化)の過程で
 数字データがないとどのくらいの原価かわからない

 

 

◉販売(納品・請求・決済)の過程で
 数字データがないと売上がわからない
 お金がきちんと入金されたのかわからない

 

 

◉そして、数字データや書類をいつでも見れる状況
 でないとそもそも確認するのに時間を要す

 

これを考えると明らかですよね。

 

 

どこかの業務に故障があると
月次決算などの集約ができないわけですから
当然、経営の良し悪しがわからなくなります。

 

 

ですから、企業内のすべての各業務の仕事環境を
整え、備えるという環境整備にどこか綻びが生じると
経営も経理も乱れるという相互関係が成り立ちます。

 

 

書類やデータをすぐに取り出せる整理整頓
職場をきれいに活動しやすくしている清潔・清掃
スムーズにコミュニケーションが取れる礼儀

 

 

これを高めている会社は極めて業績が良く
長期にわたり強い事業づくりをしています。

 

 

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次に、経理は経営方針を体して経営の実態を的確に把握して
報告することとは、過去の目標と現状の差の見える化です。
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過去に設定された目標(得たい結果)どおりに
現状はなっているのかを、社長に報告します。

 

 

時間という視点で
過去から現在まで決算書や試算表に数値化された情報を見比べ
経営の現状の変化をつかむことができます。

 

 

そして、経営方針を体すという言葉が本当に大事で

=ただ報告するだけでなく=

社長が行きたい場所(得たい結果、目標)を共有し理解したうえで
経理は報告するという経営の神様の教えが絶妙です。
これがないと一緒に頑張っていけないですよね。  

 

 

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最後に、経理は経営の羅針盤という位置づけとは
将来の目標と現状の差の見える化です。
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先ほどの時間軸をさらに進めるとよくわかります。

 

 

5年後、10年後の企業目標達成のために
現在と目標の差をつかむことが必要となります。

 

 

今ここにいるから、目的地に到達するために
あとどのくらい、どのように走ればよいか
経理はこれを考える経営の羅針盤となります。

 

 

目的地が遠いほど羅針盤の役割は重要になり
現状を速くつかめればつかめるほど
社長の考えられる時間は増え、選択肢の幅も広がり
速く打つ手を実施でき、未来に速く備えることができます。

 

 

反対に、目標が明日・明後日までに達成しないといけない
といった具合に、期間が短くなるほど選択肢の幅は狭くなります。

 

 

まとめると、この経理の3つの教えを守らないと
社長は経営管理に必要な羅針盤をもつことができないため

 

 

例えていうなら大海原で遭難している状況と同じで
今どこにいるのかわからず強烈な不安に襲われ
経営の方向性を見失います。

 

 

以上、経理と経営の深いつながりを整理整頓してみました。

 

 

 

現状よりもっと企業業績を高めていきたいと感じているなら
次の3つの手を自社で再考し、できていないことがあれば
実施してみてください。

 

 

どうありたいかを考える
 目標を30個程度書き出してみる

 

環境整備に力を入れる
 毎日30分~1時間、継続してやる

 

月次決算をする
 毎月業績を出せるよう経理を整える

 

 

長文になりましたが
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆様の今後の経営の一助となるよう心からお祈り申し上げます。

 

 

本日はここまでです。
ありがとうございました。

 

 

中小企業の経営ガイド
久米 章仁

 

 

=====
おまけ
=====

ここまで長~い文章をお読みいただき
ありがとうございました。

 

 

もう少しお読みする元気があるなら
以下、もう少しだけ頑張って下さい。

 

 

ここまでお読みいただいた【おまけ】です。

経理と経営のつながりでお客様から質問を受けた事例と
社長の姿勢について触れておきます。

 

 

結構、今回のテーマの核心をついていると思います。

 

 

1)実際にお客様から聞かれたこと

「現実に経理の乱れがある会社で長期にわたり
 強い事業づくりができている会社はないって
 本当にそうなんですか」
 ____________________________

 

 

 中小企業と25年向きあった実感です。

 

 

 具体的な事例としては
 創業期に営業重視で業績が良い会社があり
 経理が乱れまくっている会社はあるにはあります

 

 

 ただ、長期にわたり強い事業づくりができている会社は
 創業期から抜け出すタイミングで経理を整えていきます。

 

 

 また、過去経理を比較的きちんとされていた会社で
 現状業績が良い会社でも、経理が乱れていくと時間差で業績が悪くなっています。
 反対に、先に業績が下降していき、経理が乱れていくこともあります。

 

 

2)経理の羅針盤があっても・・・

「経営管理に必要な羅針盤があっても、社長が、羅針盤を見ない
 見方がわからないという姿勢なら、経営の乱れに通じてきます」
 _____________________________________________

 

 

 経理は社長の姿勢に敏感です。

 

 

 社長が数字を見ないと、経理は社長の背中を見て
 どうせ見ないなら、まあ適当に、という気持ちになり
 月次決算が遅くなっていき、経理に必要なデータの管理も
 疎かになっていきます。

 

 

 すると、もう片輪の仕入・製造・販売などの業務に
 携わっている活動も手を抜き始めます。

 

 

 そうして、経営の乱れが経理の乱れになります。
 気を付けてください。

 

 

本日は本当にここまでです。

ありがとうございました。

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