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本日もよろしくお願いいたします。
物価高騰による賃上げ率が2年連続で5%台の伸び
人件費のみならず、仕入や外注費、他の固定費も
軒並み値上げが続いています。
大企業だけだろうと考えていた中小企業の社長も
取引先から値上げの提案や提示を一度ではなく何度も
受けているでしょうから、只ならぬ状況だと感じている
と推測されます。
賃金も最低賃金の引き上げが続くとともに
インターネットで求人の広告を見て
愕然としている社長も多いのではないでしょうか。
それほどです。
そのような状況で、
「成るようにしかならないだろう」と考えるのか
それとも
「固定費上昇を見込み
今まで以上の利益を出す手はないのか」と考えるのか
前者と後者、ちょっとした考え方と姿勢の違いですが
社長の舵取りの違いで、先行きの利益は大きく変わります。
前者の考え方からは今までどおり頑張ろうという姿勢ですが
周辺の環境が変わっているのにそれではジリ貧です。
ですが、後者のような考え方や姿勢からは周辺の環境を
活用して対応策を考えていこうとしています。
ですから、後者の考え方や姿勢が
より良い未来へと必ず導きます。
行動が見えます。
さて、今回のテーマは「目標の設定」です。
多くの会社の社長様とお会いさせていただく機会があり
お話をお聞きすると
すべての社長様が
「こんな会社にしたい」「こうしていきたい」
という理想やビジョンを100%お持ちです。
それが漠然としたものであったり
ハッキリしていたり、千差万別ですが
「持ってる」が100%です。
「持っていない」人は皆無です。
「理想があってこそ現実の進路があり
未来像があってこそ現実の行動があります」
目標がないのは道がない。
お先真っ暗ということかなと思います。
その暗闇の中の一点の光が目標であり
繰り返し、繰り返し、5年後は「こう」、10年後は「こう」
と考え、検討・行動されている社長様と
漠然と思うだけの社長様との間では
この5年の間でもハッキリ明暗が分かれているような気がします。
繰り返し何度も頭の中で検討されている社長様は
未来のあるべき姿が次第に「形」を成し、さらに成長して「具体化」
一方、漠然と考えいてる社長様で
「考える時間」を取っていらっしゃらない方は
「四方八方、まとまりがない」「会うたびに違う印象を受け」
一歩前進がないような気がします。
ですから、何らかの「形」をつくってみましょう。
間違えてようが、正しかろうが、です。
何回も「形」を考えてアウトプットすることで磨かれていきます。
では、提案です。
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「御社の5年後、10年度の目標を設定してみてください」
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社長が本当に「こうありたい(”これはしない”と先に書くともっとハッキリします)」
という目標をまず思いつく限り書いてみましょう。
目標とは不思議な力を持つものです。
目標があると、それに向かい前向きに努力します。
例えば、皆様も経験があるとは思いますが
明日までにどうしても片付けないといけない仕事があり
追い込まれている時です。
そんなこんなで不思議と膨大な量でも
さまざまな工夫やアイデアを出し、やり遂げてしまったりする
自分がいませんか?
目標設定で大事なことは
1)他人事にしないこと
2)遠い目標だとしても毎日毎日見たり書いたり
その辺りをウロウロすること
3)直近の目標より5年後どうありたいか
を考えること、です。
遠い目標は忘れられがちですが
何度も繰り返し考え、アンテナを立てているうちに
不思議と身近な助手席に座ってくれるものです。
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「目標は手に入れたい結果」
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ですから、その通りになることが望ましいことは
言うまでもありません。
しかし、現実にはその通りいかないことが多いです。
それを望み通りにならないから目標を立ててもムダ
というのでは「目標がない」のと同じです。
「その目標と、今の現状との差をどう埋めたらよいか」という
考え方と姿勢をもつことが目標に近づく発想です。
泣いても嘆いても今の状況は変わらないのです。
今の自分から目標に一歩近づくために「何ができる」のか
を考えたいものです。
そして、目標があるからこそ、その差がわかります。
目標は目標通りいかないからこそ、今の自分の考え方や行動の
「間違い」に気づかせてくれるものです。
その差を埋める行動や考え方を教えてくれるものです。
5年後、10年後の目標という不透明な未来が現実に来た際に
慌ててももう遅いのです。しかし、今から出発すれば5年の猶予
があります。その間に打つ手を見つければよいのです。
加えて、5年後や10年後と読めない未来を考えることが大事です。
こうありたいという目標に対して、今、会社が持っていないものが出てきます。
まず、それに気づくことが大事です。そして、今から準備していくのです。
どうしても直近の目標だけを立てると
今持っているものだけで解決できることが多いため
結局、自分も成長せず、会社も成長しないことに自然となります。
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「会社の目標はただ一つの目標だけではダメ」
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例えば、売上だけを目標とすると
何でもかんでも値引いて売れば達成できます。
ただ、出費がかさむばかりで赤字になり倒産してしまいます。
そんなバカなことはやらないだろうと思うかもしれませんが
存外多くの社長がやってしまっています。
ですから、一つの目標だけでは会社を潰す結果になります。
会社の経営では
さまざまな活動が相互につながりながら進んでいきます。
ですから、そのすべての活動について目標を設定し
その目標を達成するための打つ手を決めなければなりません。
商品・サービスはどうするか。値決めはどうするのか。
お客様は誰か。
なぜお客様は貴社からお買い上げなされるのか。
お客様はその商品を手に入れてどう喜んでもらいたいのか。
どのエリアのお客様にお買い上げしていただきたいのか。
どう受注・販売するのか。
ライバルとの差別化はどうなすのか。
その商品やサービスを、つくり、売り、管理する従業員の処遇は
どうするのか(人数、給料、時間、配置など)。
設備(店舗、機械や車両など)はどうするのか。
資金はどのくらい持っておくのか。
経費をどう使うのか。
利益はいくら必要か。
毎年継続して必要な利益を上げないと会社は存続できません。
当期は黒字でも、翌期以降赤字なら会社を潰すことにつながります。
このようなテーマについて目標設定を考えてこそ
会社の5年後、10年後の目標がハッキリしていきます。
何度も何度も検討して悩んでみてください。
必ず、社長様は不安が安心や自信へ
そして会社は明るい未来に向かいます。
最後になりますが
お読みいただいたコンテンツが
皆様の経営の一助となるよう心からお祈り申し上げます。
本日はここまでです。
ありがとうございました。
中小企業の経営ガイド
久米 章仁
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