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無借金経営は良いことか?

2026年8月3日09:00 [お知らせ]

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 コラム

     ■ 無借金経営は良いことか? ■    

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いつもお世話になりありがとうございます。
本日のテーマは「無借金経営は良いことか?」です。

経営者の方とお話しすると、「借金はなるべくしたくない」

とおっしゃる方が非常に多いのですが、
果たして本当にそれが正解なのでしょうか。
今回はその点について、少し掘り下げて考えてみたいと思います。

・無借金経営とは?

無借金経営とは、文字通り「借金をせずに会社を経営すること」です。
銀行などからの借入に頼らず、自己資金を中心に運営し、

資金が必要な場面でも経営者自身のお金を会社に入れて対応していくスタイルです。
借入がなければ利息の支払いも不要ですし、毎月の元金返済に追われることもありません。
キャッシュフローの観点からも、シンプルで分かりやすい経営ができるように思えます。
一見すると良いことずくめに見える無借金経営ですが、
実はいくつかの見落としがちなリスクも潜んでいます。

・無借金経営の落とし穴

少し具体的なケースで考えてみましょう。次の2社を比較してみます。

                  A社          B社

現預金:         500万円      2,000万円

借入金:          なし        1,500万円

自己資本比率:     70%         20%

 Q. 財務の健全性が高いのはどちらでしょうか?

多くの方がA社と答えるのではないでしょうか。
自己資本比率が高く、借入もないため返済の心配がなく、利息コストもゼロ。
財務諸表の数字だけを見れば、確かにA社の方が安定しているように映ります。

 Q. では、銀行が「ぜひ取引したい」と思う会社はどちらでしょうか?

これはB社です。
B社にはすでに借入の実績があり、それはすなわち「返済の実績」でもあります。
銀行は過去の返済履歴を非常に重視しますので、きちんと返済を続けているB社は、

金融機関から見て信頼できる取引先として映るのです。

また、手元に2,000万円の現預金を持っていることも、資金管理能力の高さとして評価されます。

 Q. 目の前に大きなビジネスチャンスが訪れたとき、追加融資を受けやすいのはどちらでしょうか?

これもB社です。
借入・返済の実績を重ねているB社は、既存の取引金融機関だけでなく、

新規の金融機関からも融資を受けやすい状況にあります。
「すでに他行の審査を通過している」という事実は、新たな金融機関にとっても一定の安心材料になるからです。
一方、A社はいざというときに融資を申し込んでも、実績がないため審査に時間がかかったり、

希望通りの金額が下りなかったりするリスクがあります。
このように見てみると、財務体質そのものはA社に軍配が上がりますが、

ビジネスを成長させていくという視点では、B社の方がはるかに動きやすいといえます。

・目指すべき姿とは?

では、会社としてどのような状態が理想なのでしょうか。
私が考える理想の状態とは、「必要なときにいつでも借りられる」「金融機関が積極的に動いてくれる」

という状況を常に整えておくことです。
運動会で笛を一吹きすれば全員が集まってくれるような、そんなイメージです。
こうした状態を作るために欠かせないのが、貸借対照表(BS)を地道に磨き続けることです。
BSの内容が良くなればなるほど、金融機関からの評価は高まり、いざというときの資金調達力が増していきます。

・BSをピカピカにするために

では、具体的に何をすれば良いのでしょうか。大きく3つのポイントがあります。

1. 利益を継続して出し続ける

利益の積み重ねが純資産を厚くし、BSの健全性を高めます。
単年度の黒字だけでなく、継続的に利益を出していることが重要です。

2. 余分な資産を持たない

本業と関係のない資産や、収益を生まない資産はBSを重くするだけです。
定期的に資産を見直し、不要なものは整理していく姿勢が大切です。

3. 社長と会社のお金をしっかり分離する

社長個人と会社の間でお金の貸し借りが頻繁に発生していると、金融機関からの評価が下がります。
公私を明確に分けることで、BSの透明性が増し、信頼性が高まります。

・まとめ
今回は「無借金経営は良いことか?」というテーマで考えてきました。
借金がないこと自体は、もちろん悪いことではありません。
しかし、「借金がある=悪い経営」という図式も、必ずしも正しくはありません。
大切なのは、借入の目的と返済計画が明確であるかどうか、

そしてその借入が事業の成長につながっているかどうかです。
**「ご利用は計画的に」**という言葉がありますが、まさにその通りで、

リスク管理をしっかり行った上での借入は、事業を大きく飛躍させるための強力なエンジンになります。
無借金にこだわりすぎず、金融機関と良好な関係を築きながら、経営の選択肢を広げていくことが、

長期的な成長への近道ではないでしょうか。

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